藤原彰子に仕えていた紫式部は、彰子から新しい物語を所望されたがいい案が浮かばず、寛弘元年(1004年)石山寺観音堂に七日間こもって祈念した。すると、名月が瀬田川から琵琶湖の水面に映えるある晩、月を眺めるうちにひとつのストーリーが湧いてきた。
『今宵は十五夜なりけりとおぼし出でて、殿上の御遊恋ひしく・・・』
こうして、その名月の場面は須磨・明石の巻に活かされることとなり『源氏物語』は書き始められ、四年後1008年には五十四帖より成る『源氏物語』が成立しました。
来る2008年は『源氏物語』が完成してから一千年を迎える記念の年・・・
『源氏物語』書き起こしの地、滋賀県大津市では多彩なイベントを実施します。